faintly-fragrant04の日記

最近見た作品を紹介していきます。(個人的感想です)

八月のクリスマス

これは時間があるから見てみよう…と思い、見た作品です。

時間があるから見てみよう…と思ったのは間違いだったかもしれない。

 

ソウルの街中で小さな写真店を経営する青年ジョンウォン(ハン・ソッキュ)。

彼は写真の現像がきっかけで、八月に若い女性タリム(シム・ウナ)と知り合う。

素直で純朴なタリムは、ジョンウォンに惹かれ、ジョンウォンも彼女の事を好きになっていく。

しかし、ジョンウォンは余命いくばくもない状態でした。

タリムはそんなことは知らなかったのです。

2人は他愛ない会話を楽しんだり、同じ時間を過ごししていたけれど、死期はどんどん近づいていました。

ある日、あるお客さんから遺影を撮って欲しいと頼まれ、ジョンウォンは撮ることになり…

 

 

 

この映画には、愛情表現のキスシーンとかわかりやすい愛の表現はありません。

どちらかと言うと、心情を描くような描写が多いです。

見る側に、読み取らせてくれます。

お互いがお互いを意識し合い、惹かれていると。

優しいシーンが多いのです。

 

この映画には、主人公が病気でとてつもなく辛いシーンもありません。

ただ、描写で死期が迫っていることは分かります。

家族や友人、ジョンウォンの様子からも分かります。

 

そしてこの映画には、死が悲しく寂しく…辛く…という周囲のシーンもありません。

愛するタリムも、嗚咽して泣くなんてことも無いです。

 

ラストは、ジョンウォンの穏やかな語りがあります。

それが彼の全てだったのだろうと思います。

愛するタリムへの想い。

タリムはいつか知るのだろう…いつか本当の彼の思いを。